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「『民泊サービス』のあり方に関する検討会最終報告書」まとめ

Conference

平成28年6月20日に「『民泊サービス』のあり方に関する検討会最終報告書」が公表されました。

「民泊サービス」のあり方に関する検討会は、民泊についてのルール整備を目的として、厚生労働省と観光庁が計13回にわたり開催してきたものです。

この検討会では、民泊の必要性や、旅館・ホテルとの競争関係、宿泊者の安全確保、近隣住民とのトラブル防止などの観点を念頭に置いて話し合いが進められてきました。

結論として、適切な規制の下でニーズに応えた民泊を推進することができるよう、新たな規制体系を構築し、早急に法整備に取り組むべきとされました。

そこで、検討会の結論として提案された新たな民泊制度がどのようなものか、説明していきたいと思います。

民泊の位置付け

新たな民泊制度においては、民泊を「住宅を活用した宿泊サービスの提供と位置づけ、住宅を1日単位で利用者に利用させるもので、『一定の要件』の範囲内で、有償かつ反復継続するものとする」と定義し、加えて「『一定の要件』を超えて実施されるものは、新たな制度枠組みの対象外であり、旅館業法に基づく営業許可が必要である。」としています。

このように、新たな民泊制度は、既存の旅館業法に基づく営業許可とは明確に切り離されており、旅館業法とは異なる枠組みにより構築されることがわかります。

また、「1日単位」とあることから、「6泊7日」を最低宿泊日数とする特区民泊とも区別されていることがわかります。

制度の枠組み

「『家主居住型』と『家主不在型』に区別した上で、住宅提供者、管理者、仲介事業者に対する適切な規制を課し、適正な管理や安全面・衛生面を確保しつつ、行政が、住宅を提供して実施する民泊を把握できる仕組みを構築する」ことを制度枠組みの基本的な考え方としています。

そこで各規制について説明していきます。

家主居住型(ホームステイ)に対する規制について

「家主居住型」とは、「住宅提供者が住宅内に居住しながら(原則として住民票があること)、当該住宅の一部を利用者に利用させるもの」と定義されています。この場合、住宅内に居住する住宅提供者による管理が可能であるため、管理者は必要とされません。

また、住居提供者は、住宅を提供して民泊を実施するに当たり行政庁への届出を行うこととされています。

届出は形式的な要件さえ充足していれば、届出行為により効力が発生するので、行政庁の判断が必要な許認可と比べて、簡易迅速に完了できるものといえます。この点で、新制度は住居提供者にとって、民泊開始前の負担を軽減するものといえます。もっとも、新制度が適切な規制の下に推進されるものである以上、住居提供者が遵守すべき義務を定めることが検討されています。

具体的には、利用者名簿の作成・備付け、最低限の衛生管理措置、利用者に対する注意事項の説明、住宅の見やすい場所への標識掲示、苦情への対応、無登録の仲介事業者の利用禁止、行政庁への情報提供などがあります。これらに違反した場合の罰則等を設けることも検討されています。

家主不在型に対する規制について

「家主不在型」は住居提供者が常に不在である場合のみならず、出張やバカンスによる住宅提供者の不在期間中の住宅貸出しも含まれます。この「家主不在型」については、住宅提供者が管理者に管理を委託することが必要です。これは、「家主不在型」が「家主居住型」に比べ、騒音、ゴミ出し等による近隣トラブルや施設悪用等の危険性が高まり、近隣住民からの苦情の申し入れ先も不明確であることが理由となっています。

また、管理者は行政庁への「登録」が必要とされます。「届出」によることとされる住居提供者とは異なり、管理者には「登録」が必要とされるのは、管理者は住居提供者に代わって施設の安全面・衛生面を確保する点から、一定の適性が要求されることにあると考えられます。

管理者にも住居提供者と同様の義務が課され、義務に違反した場合の罰則等を設けることが検討されています。

仲介事業者規制について

「家主居住型」「家主不在型」いずれの場合であっても、仲介事業者は行政庁への登録が必要となり、仲介事業者には取引条件の説明義務や、行政庁への情報提供等を課すことが検討されています。

また、違法な民泊(無届の家主居住型、管理者不在の家主不在型、「一定の要件」に違反する場合等)のサイトからの削除命令、違法な民泊であることを知りながらサイト掲載している場合の業務停止命令、登録取消等の処分や、罰則等を設けることが検討されています。

「一定の要件」について

新たな民泊制度は「『一定の要件』の範囲内」で行われるものとされています。この「一定の要件」としては、「年間提供日数上限による制限を設けることを基本として、半年未満(180日以下)の範囲内で適切な日数を設定する」とされています。もっとも、具体的な日数については既存のホテル・旅館との競争条件と関係するものであり、今後様々な議論が起きる可能性が高い部分かもしれません。

その他

「登録」や「届出」の手続はインターネットを活用することが検討されています。これは住居提供者や管理者等の関係者の利便性に配慮したものです。

まとめ

ここまで「『民泊サービス』のあり方に関する検討会最終報告書」の内容について説明してきましたが、これは今後の検討方針に過ぎず、この内容がそのまま新制度の内容になるとは限りません。

また、「一定の要件」に関する年間提供日数上限もその具体的数字によっては制度の根幹が大きく左右されるものといえます。そのため、今後もどのような制度が構築されていくかを慎重に見定めていく必要があるといえます。

行政書士法人シグマとしては、新制度も含め、合法的な民泊を応援していきますので、「合法的に民泊をやりたい」という方はお気軽にご相談ください。

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