大田区の外国人滞在施設経営事業特定認定手続き代行、簡易宿所申請手続き代行

旅館業(簡易宿所)許可取得までの流れ

 

「空き家などで簡易宿所の許可を取りたいのだけど、どのような流れで許可を取るのかわからない」というご相談を受けることがありますので、東京都で営業許可を取得する場合を想定して、簡単に流れをまとめてみます。

また、既に物件探しをしている方や、既に具体的に候補物件を見つけている方は、行政書士法人シグマの作成した旅館業許可の簡易チェックシートをご参照ください。

おおまかではありますが、その物件が最低限の条件をクリアしているかを自己診断していただけます。

旅館業許可簡易チェックシート(PDF:126KB)

以下はあくまでも一例ですが、シグマにご依頼いただいた場合には基本的にはこのような流れで許可を取得することになります。

事前調査

まずはその物件で許可を取れる可能性がどの程度あるかを調べます。

先ほど紹介した旅館業許可簡易チェックシートで問題無ければ、ご依頼いただいて事前感調査を行います。

この調査は、一級建築士が中心となり、我々行政書士がそれをサポートする形で行います。

まずは建築、消防、保健所それぞれに、図面などの物件に関する資料を持って相談に行きます。

建築や消防に関しては、一級建築士の専門分野ですので、シグマではその道のプロである信頼できる一級建築士の方にお任せしています。

この調査で、許可取得のハードルは何なのか、それをクリアするためにはどのような方法があるのかを検討します。

改修の費用に関しては、実際の設計内容によっても大きく異なるため、この段階ではまだ見えて来ないケースも多いです。

どんな物件が旅館業の許可を取りやすいのか?

やや本筋から外れますが、非常によく聞かれる質問で、「どんな物件だと簡易宿所の許可が取りやすいのか?」というものがあります。

この質問をされるお気持ちは非常によくわかります。

これがわからないと、物件を探すにしてもどんな物件を探せばよいのかわからないということになってしまいますし気になる点だと思います。

ただ、それぞれの物件の状態によって条件が大きく異なってくるため、なかなか一般論でお答えするのが難しいというのも正直なところです。

そこで、ここでは問題になりやすいポイントをいくつか紹介します。

検査済証

まずは検査済証の交付を受けているかどうかです。

これは通常建物を建てた際に交付を受けるもので、建物やその敷地が建築基準関連規定に適合していることを証明するものです。

検査済証が無い場合には、その建物が合法な建築なのかから調べなければいけない可能性もあり、スタートラインに立つのが大変になることが多いです。

用途変更

住宅や事務所を簡易宿所にする場合には、建物の用途を簡易宿泊所に変更する必要があります。

なお、簡易宿所に使用する部分の床面積が100平方メートル以下の場合には用途変更申請手続き自体は原則として不要です。ただし、これは「簡易宿泊所の基準を無視してもよい」ということでは無いので注意が必要です。

使用部分が100平方メートル以下であっても関係法令に適合させる必要があります。

この用途変更の際には、容積率がハードルになることもあります。

マンションなどの共同住宅と簡易宿泊所は、建てられた時期などによって容積率の規制が大きく異なることがありますので、用途変更ができないことがあります。

建物の形態

一戸建て、オフィスビル(住宅ではありませんが)やマンションなど、建物の形態は様々ですが、最も許可を取るのが難しいのがマンションやアパートの1室だと考えています(平成28年12月の時点で、東京23区内にはマンションの1室で簡易宿所の許可を取得している物件はありません。)。

※平成29年2月追記。

北区のマンション1室で許可が下りたという情報がありました。

これは他の区でも同様にマンション1室での許可取得ができるということにはなりませんが、少なくとも北区であれば可能性はあるということになりそうです。

最も可能性が高いのが新築する場合ですが、続いてオフィスビル(1棟全体もしくはフロア単位)、集合住宅(1棟全体もしくはフロア単位)が比較的可能性が高い部類だと言えるでしょう。

建物の床面積

他の用途かの建物を転用して旅館業許可を取得する場合には、トイレや手洗い、場合によっては風呂場といった水回りの増設が必要になることがほとんどです。

そのため、あまり床面積に余裕の無い建物の場合ですと、客室の面積が減った結果として様々な要件を満たさなくなってしまったり、定員が減ってしまったりすることもありますので、床面積にはある程度余裕があった方が現実的なプランで旅館業許可を取得できる可能性が高いです。

窓先空地

東京都で簡易宿所の用途で建物を使用する場合には、建物の周辺に「窓先空地」と言われるスペースを、床面積に応じて1.5メートルもしくは2メートル確保しなければなりません。

客室の窓は道路もしくは窓先空地に接していなければならないとされていますので、窓が道路に面していない客室があるときには、建物の周囲に最低でも1.5メートルのスペースが必要になりますが、通常1戸建てなどではこのスペースを取れません。

このような場合には、全ての客室の窓が道路に面するように改装するか、さもなければ建物を建て直さなければならず、非常におおがかりな対策が必要になってしまい現実的ではありません。

この規定は、例えば神奈川県では横浜市以外にはありませんので、どうしても一戸建てを転用して簡易宿所を運営したいということであれば東京都以外を候補にするのも良いかもしれません。

水回り

特に既存の建物を転用する場合には、トイレ、手洗い、風呂といった水回りの数や配置も問題になりやすいです。

東京都で簡易宿所の許可を取る場合には、基本的にはワンフロアに2つ以上のトイレが必要になりますし、手洗いや風呂に関しても一定の基準が設けられています。

とは言え、一戸建て住宅を転用するような場合に、それほどの数のトイレや手洗いを設置するのが難しいケースもあるでしょうし、増設にも比較的費用がかかる部分なので、ネックになりやすいです。

この点についても、窓先空地同様、例えば神奈川県などは東京都に比べて基準が緩いので、許可の取得自体はしやすいかもしれません。

費用確定

話を本題に戻しますと、事前調査が完了し、許可取得ができそうだという結論が出て、実際に許可取得に向けて動くとなると、費用を確定させる必要があります。

そのために、事業者と建築士の間で、どのような施設にするかの設計などを決めていきます。

そしてそれと平行して具体的に建築、消防、保健所といった各所と話を詰めます。

この段階ではじめて、工事にどの程度の費用がかかるかが確定します。

ご相談にあたって「概算でいくらかかるか」というご質問をいただくことが多いのですが、物件の状態によっても変わってきますし、施設の内装を豪華なものにするか質素なものにするか、間取りをどうするか、などによっても大きく費用が変わるため、なかなかお答えするのが難しいです。

事前調査が完了した段階であれば、「最もコストを抑えるとどのくらいの金額で許可が取れそうか」ということにはお答えできる可能性が高いです。

施工、申請

費用が確定し、ゴーサインが出れば、ようやく工事を開始します。

もちろんこの段階でも、建築、消防、保健所とは密に連絡を取りながら進めていきます。

工事が完了したら、用途変更や旅館業許可の申請をします。

ここまでしっかりと打ち合わせをしながら進めてきていれば、この段階でひっくり返ることはまずありませんので、許可が下りれば晴れて営業開始です。

期間と費用

事前調査を開始してから許可が下りるまでの期間と費用ですが、必要な工事などによっても大きく変動しますので一概には言えませんが、期間は3~6ヶ月程度の場合が多いです。

工事費用も建物の規模や施工内容で大きく変わりますが、平均的には30~50万円/坪といったところでしょうか。

まとめ

ここまで見てきたように簡易宿所の営業許可を取るのは全く「簡易」ではありませんし、その他のホテル営業や旅館営業と同様に時間も費用もかなりかかります。

初期投資100万円以内で許可を取れる物件はかなり珍しいと考えておいた方がいいでしょう。

しかし、外国人滞在施設経営事業(特区民泊)のような最低宿泊日数制限も無く、合法な宿泊施設として営業できるという点は非常に魅力的です。

行政書士法人シグマでは、建築のプロである一級建築士と共同で、旅館業許可の取得をサポートしています。

住宅やオフィスビルを転用して旅館業の許可を取得したいという方は、お気軽にご相談ください。

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